試合で消極的になる子どもの本当の原因|練習ではできるのに力を出せない理由を理学療法士が解説 | フットボールスマートアカデミー

試合で消極的になる子どもの本当の原因|練習ではできるのに力を出せない理由を理学療法士が解説

「練習ではできているのに、試合になると消極的になってしまう」

「もっと積極的に!と何度言っても変わらない」

サッカーをしているお子さんの親御さんから、とてもよくいただくご相談です。

結論からお伝えすると、試合で消極的になるのは性格や根性、やる気の問題ではないことが多いです。

そこには、脳の情報処理のスピードと体のセンサーの使い方が大きく関わっています。

練習も試合も「見て→考えて→動く」の繰り返し

サッカーのプレーは、練習でも試合でも次の流れの繰り返しです。

『見て → 考えて → 動く』

言い換えると、『インプット → 判断 → アウトプット』です。

流れ自体は、練習も試合も変わりません。

違うのは、求められるスピードです。

試合では相手のプレッシャーがあり、時間もスペースも限られます。

同じ流れを、練習よりはるかに速く回さなければいけません。

鍵を握るのは「インプット」

この流れの中で、特に大切なのが最初のインプットです。

周りを見るには、もちろん目が大切です。

一方で、「自分の体が今どうなっているか」を知るには、体のセンサーがしっかり働いている必要があります。

この体のセンサーは、専門的には固有受容覚と呼ばれ、関節や筋肉にあるセンサーが、目で見なくても体の位置や動きを脳に伝えています。

体のセンサーをうまく使えないと、目に頼りすぎる

体のセンサーをうまく使えていないと、自分の体の状態を目で確かめるしかなくなります。

つまり、

  • 周りを見るのも目
  • 自分の体を確かめるのも目

と、どちらも目でまかなおうとしてしまうのです。

すると、目から入る情報が多くなりすぎて、脳の処理が追いつかなくなります。

「練習では上手いのに試合で別人」になる理由

練習では時間的な余裕があるので、目だけに頼っていても何とか対応できます。

ところが試合では、相手・味方・ボール・スペース・コーチの声と、情報が一気に増えます。

処理しきれなくなった結果、判断が遅れたり、動きが止まったりしてしまう。

これが、外から見ると「消極的」「勇気がない」と映ってしまうのです。

決して、お子さんの気持ちが弱いわけではありません。

よくある質問

Q. 「もっと積極的に」と声をかけるのは逆効果ですか?

A. 気持ちの問題ではない場合、声かけだけで変えるのは難しいことが多いです。
まずは「どこで処理が詰まっているのか」に目を向けることをおすすめします。

Q. 体のセンサーは鍛えられますか?

A. はい。体のセンサーと脳の処理は、トレーニングで変化させていくことができます。
ただし変化の出方には個人差があり、継続が大切です。

Q. 年齢が低い子ほど当てはまりますか?

A. 体のセンサーをうまく使えないのは、年齢が低いほど自然なことです。
発達の途中だからこそ、良い刺激を入れていくことに意味があります。

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