プロの選手は体を自由自在にコントロールする能力が高い
体の真ん中にある大事な場所
体を自由自在にコントロールするためにとても大事なのに意識しづらい場所があります。
普段あまり意識しないところかもしれません。
どこだと思いますか?
それは重心です。
重心が高いか低いか、安定しているかブレているか、など動きを語る上では非常に大事になります。
重心が低く、安定していると言われるとパフォーマンスもよさそうだとイメージしますよね。
では、人間の体の重心がどのあたりにあるか知っていますか?
重心はちょうどおへその下で骨盤の中にあります。
普段は意識しませんが、重心の位置に反応して体は勝手に(無意識のうちに)バランスを取ってくれています。
重心が前に行くと、戻そうとして足の指で踏ん張ったり、背中の筋肉で反るようにして重心を後ろに戻そうとします。
逆に重心が後ろに行くと、スネの筋肉や腹筋が働き、重心を元に戻そうとします。
あるいは重心が右足を越えてさらに右に動いた(動かされた)場合、右足を一歩踏み出すか、もしくは左足が右足を越えて(クロスして)右側に着きます。
いわゆるクロスステップといわれるステップです。
これらはすべて無意識のうちに起こります。
いわゆる反射というものです。
重心がブレるとどうなるか
重心が前後左右に動くとそれを戻そうとして、筋肉に収縮が入ります。
もし、まっすぐ早く走りたいという場合、重心が左右に大きくブレると重心を真ん中に戻してさらにそこから逆にブレるため、余計な筋肉の活動が必要になります。
早く走るために筋肉を使いたいのに、重心を真ん中に戻すために使ってしまうとその分前に行くための筋力をロスすることになります。
直線で動くのと蛇行して動くのでは、どちらが早いかは明らかですよね。
歩いたり、跳んだり、走ったり、方向転換したりするときにいかに重心をブラさないで、行きたい方向に移動できるかということは、パフォーマンスに直結してきます。
重心をコントロールするには
では、重心をコントロールするためにはどうしたらいいのか。
というと、まずは重心がどこにあるかを認識する必要があります。
立っているときに重心の位置を知るために大事なところは、どこかわかりますか?
それは足の裏です。
足の裏には感覚のセンサーがたくさんあります。
したがって、足の裏のどこに圧が一番かかっているか、というのはちょっと意識すればわかります。
あえて、前傾して体重を前に移動してみたり、お尻を後ろに引いて体重を後ろにかけてみると、足の裏のどの部分に一番圧がかかっているかは、もっとわかりやすいはずです。
この体重を前や後ろにかけるということ自体が重心を動かしていることなので、なんとなくは皆さんも重心の位置は把握しているのです。
重心をコントロールするトレーニング
そしてこれをより鋭敏に把握するためのトレーニングとして、片足でバランスを取るトレーニングがおすすめです。
基本は片足立ちが安定してできるかどうか。
そこから、片足立ちから手を動かしたり、上げている方の脚を動かしたりしたときに安定して立っていられるか。
手足を動かすと手足にも重みがあるために、必然的に重心の位置も動きます。
そのときに立っている方の足の裏で重心が足の前にあるのか、後ろにあるのか、右にあるのか、左にあるのかということを察知して、その情報をもとに立ったままいられるように体のどの筋肉を使って立った姿勢を維持するのか、という指令をだすです。
だから、まずは足の裏のセンサーが正常、いや敏感じゃないと重心の位置を正確に捉えられずに重心をコントロールできないのです。
最後に
今までリハビリやトレーニングをしてきたプロのサッカー選手の8割以上はバランス能力が高かったです。
裏を返せば、重心をコントロールする能力が高いと言えます。
プロのサッカー選手になりたかったら、片足のバランス能力を上げていく必要があるでしょう。
そのための、足の裏のセンサーを磨くということは非常に大事なポイントになります。
プロサッカー選手を目指す少年たちにとって、参考になれば幸いです。
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