いつもお読みいただき、ありがとうございます!
前回は、ふくらはぎのトレーニングについて紹介しました。
今回はサッカー選手にこれだけはやってほしい股関節のストレッチということでいくつかご紹介します。
サッカー少年やその親御さんには、サッカーをやる上で知っておいてほしい内容です。
知らずに痛みが出たという最悪の事態にならないように最後までぜひお読みください!
サッカー選手と股関節
サッカーはキック動作が特徴的です。
キックは股関節から大きく振って、ボールを蹴ります。
その際に、ボールとの衝撃を足首の次にダイレクトに受けます。
したがって、股関節や鼡径部にストレスが加わりやすいです。
股関節や鼠径部に原因不明の痛みが出てくることをグロインペインといい、これはサッカー選手に多い障害の一つです。
過去に有名なプロサッカー選手(長谷部誠選手や元日本代表の中村俊輔氏、中田英寿氏、元フランス代表のジネディーヌ・ジダン氏など)もこのグロインペインで苦しんでいます。
グロインペインになる原因としてはキックを繰り返すことで股関節に衝撃が繰り返し加わることと、他の部位からの影響が大きく考えられます。
キックの衝撃が長い時間かけて少しずつ蓄積されて、小さな炎症が繰り返されることで、瘢痕組織(スカーティッシュ)が蓄積して、可動域が狭まってきてしまいます。
可動域に関しては、普段から十分にストレッチをしていればよいのですが、あまりストレッチをやらない人ややっても普通にやる程度だと足りないです。
特にサッカー選手であれば股関節のストレッチは入念にやっておいた方がよいです。
プロチームで最年長でバリバリプレーしていた選手は日々、股関節に限らずですが、ストレッチを入念に行っていました。
筋トレは嫌いだったようで、勧めてもリハビリでは頑張ってやってましたが、普段は筋トレはあまりやらず、その代わりストレッチはお手本にしたいくらいにしっかりやっていました。
また、他の部位からの影響に関しては、色々と要因は多岐にわたりますが、大きく分けて2つ、①踏ん張りが効かないことと、②上半身がうまく使えていないことが挙げられます。
①の軸足の踏ん張りが効かないというのは、太腿の打撲や足首の捻挫、足部の痛みなどによって軸足の安定性が確保できず、股関節の負担が増大します。
②の上半身がうまく使えないというのは、腰痛や腕の怪我でそれこそ上半身が物理的に使えない場合と怪我はないけど、普通に使い方がわからず、使えていない場合があります。
上半身、特に腕を大きく振って、胸椎と呼ばれる胴体部分をしっかり反らすことで上半身のバネを使えると股関節の負担は減ります。
逆に上半身のバネが使えないと股関節の負担が増大します。
これは過去に元イングランド代表のベッカム氏の蹴り方を見ると上半身の使い方の良いお手本になります。
今回は特に股関節周囲の可動域を狭くしないように、普段からサッカー選手にやってほしい股関節のストレッチについてご紹介します!
股関節前面ストレッチ
脚を前後に開いて、股関節の前面を伸ばします。
膝を床に着いてやると股関節の前面が伸ばされます。
ちなみに、膝を浮かしてやると大腿直筋に力が入った状態でストレッチできるので、どちらかというと付着部や大腿直筋の腱の部分のストレッチが可能です。
股関節前面~側腹部のストレッチ
次に先ほどのストレッチから、伸ばしている方の手を上に上げましょう。
股関節前面だけでなく、今度は側腹部も同時に伸ばすことができます。
股関節前面~体側のストレッチ
さらに今度は上げた手を逆側へ倒していきます。
そうすると側腹部から広背筋まで体側を全体的に伸ばすことができます。
ポイントとして、逆の手を膝の内側へ伸ばすと、より側屈が出るので、ストレッチの効果が上がります!
股関節内旋ストレッチ
ほとんどのサッカー選手が硬い股関節内旋!
これは必ず行いましょう。
サッカー選手はガニ股が本当に多いですよね。
横の動きや回旋の方向転換の頻度が多いからなのか、単純にお尻の筋肉が硬くなるからなのか、これは競技特性と言っていいくらい、サッカー選手に特徴的です。
股関節回旋ストレッチ
これは写真の通り、左右の足を入れ替えて外足が外旋、内足が内旋を繰り返すストレッチです。
じっくり伸ばすというよりは動的なストレッチなので、動かしながら反復して伸ばしていきます。
硬い人は途中体幹でカバーしないといけないので、ちょっとした体幹トレーニングにもなります(^-^;
殿筋ストレッチ
お尻の筋肉(殿筋)が硬い選手も多いです。
しっかり普段から伸ばしましょう。
殿筋が縮んで硬くなると、先ほども述べた通り、股関節が外旋傾向となり、ガニ股になります。
そして、外旋ばかり広がって、内旋が硬くなると、膝が内に入ったときに遊び(余裕)がないため、すぐに膝にストレスがかかることになり、膝の怪我が起こりやすくなります。
殿筋の硬さが膝の怪我を誘発する可能性もゼロではありません。
左右ウエイトシフトストレッチ
よくある内転筋のストレッチですが、重心をなるべく低いまま保って左右交互に伸ばすことで股関節の動的ストレッチにもなります。
まとめ
いかがでしたか。
伸ばし方はいろいろありますが、私が推奨するストレッチを挙げました。
理想はスカーティッシュを取り除いて、関節可動域をしっかり回復させた状態で、これらのストレッチを行うことで効果は倍増します。
さらに、可動域と柔軟性を獲得したら、次は自分の体重を支えて、コントロールできる筋力が股関節周囲に必要です。
この辺もそのうちご紹介していければと思います!
少しでも参考になればうれしいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!(_ _)
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