安定した片脚立ちを獲得するために大事なこと

先日からパラリンピックが始まりました。

障害がありながらも、それを感じさせないようなパフォーマンスや普通の人にはできないような手足の使い方など、勉強になることはいろいろあります。

コロナで大変な時期ですが、選手も大会関係者の方もボランティアの皆さんも暑さに気を付けて頑張っていただきたいです。

いろいろな意見はありますが、一スポーツファンとしては、これまで頑張ってきたアスリートに敬意を表して応援したいと思います。

さて、今回はサッカーでパフォーマンスを上げるための大事なポイントは何かということに関してご紹介していきたいと思います。

なぜ片脚立ちが大事なのかということと、実際に片脚立ちを安定させるために必要なことやトレーニングについて紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてください。

サッカーで止まっている時間はない

キックのときも片脚で立っている

試合を見ていると分かりますが、サッカー選手は常に動き続けています。

ボールを持った時も持たない時も。

オンザボール、オフザボールとも言いますが、ボールを持っていない時の動きがとても大事だとも言われます。

動いているということは、両脚でしっかり支えている時間すなわち止まっている時間はほとんどないということでもあります。

走るとき、蹴るとき、トラップするとき、高くジャンプするとき、

基本は片脚で地面を支えたり、ボールを蹴ったり、高く跳ぶために地面を蹴ったりと片脚で行う動作がほとんどです。

この片脚で行う動作が安定して行えるかどうかが、安定した高いパフォーマンスを行えるかどうかのカギにもなってくるのです。

安定した片脚立ちからはじめよう

片脚動作を力強く正確に行うために、まず何から始めたらよいか。

それは、片脚で安定して立てるかどうか、というところからになります。

簡単に言うと、片脚立ちですね。

ただ、片脚で立つと言っても、上げた方の脚を前に上げるのか、横に上げるのか、後ろに上げるのか。

立っている方の軸脚の膝は伸ばしたままにするのか、曲げて立つのか。

片脚立ちといっても、いろいろと要素があり、それを変化させることでバリエーションもたくさんあります。

安定した片脚立ちには、自分の重心がどこにあるのか、ということを的確に無意識にあるいは意識的に把握して、コントロールする必要があります。

この重心を把握する能力も安定した片脚立ちには大事なポイントになります。

安定した片脚立ちのポイント:足の裏のセンサー

それには、足の裏の感覚を研ぎ澄ます必要があります。

もともと足の裏にはたくさんのセンサーがあります。

これらのセンサーがちゃんと働くかどうか。

この足の裏の中でも、足の指は自分で動かせる部分です。

足の指を動かしたり、地面に押し付けたり、浮かしたりしながら地面からの圧と自分の重心との位置関係を反応や反射も使いながら、瞬時にコントロールしています。

だからこそ、足の指も含めた足の状態を良い状態にしておくことはとても重要です。

安定した片脚立ちのポイント:骨盤のコントロール

もう一つ大事なポイントは骨盤のコントロールです。

骨盤は下半身と上半身をつなぐ部分です。

両方の股関節すなわち大腿骨(脚の骨)と背骨の間に位置します。

片脚で立つということは支える骨(大腿骨)は一つだけです。

しかも、それは中心ではなく、外側にあります。

両脚で立っていれば2つの骨(大腿骨)で支えられるので、安定するため、両脚で立っていてバランスを崩すことは普通はありません。

片脚だと、重心が真ん中で支えるポイントは外側なので、普通に考えれば倒れます。

しかし、片脚でも立てるということは、筋肉で骨盤を水平に保つ働きをしているということです。

この骨盤をちゃんと水平に保つことができれば、その上の背骨もまっすぐになるので、安定しやすいです。

しかし、骨盤がずれている状態だと背骨でうまく調節してバランスを取らないといけないため、余計な背骨まわりの筋肉の負担が増えて腰痛やぐらつきにつながります。

どうにかして骨盤をなるべく水平に保ちたいところです。

安定した片脚立ちを手に入れる

足の指を鍛える

安定した片脚立ちのためには、まずセンサーがちゃんと効くようにします。

特に足の指にはセンサーがたくさんあります。

足の裏には感覚のセンサーがたくさん!

まずその足の指を使いこなせるように動かすことから始めましょう。

普段、ランニングシューズやスパイクを履いているため、あまり意識しないかもしれませんが、靴の中で指が動くかどうかは意外と重要です。

時々きつめの靴を履いている人もいますが、窮屈過ぎると足の指が全く動かないので、足の機能上はお勧めできません。

ではどのように鍛えればよいかというと、、、

図のようなタオルギャザーから始めましょう。

しっかり開いた状態から、タオルを握って手繰り寄せるようにしましょう。

あるいはちょっとしたツールを使ってもよいと思います。

足の指の間に挟んで指を曲げるトレーニングを行うものです。

また、ゴン中山さんも推薦する本に足の指を鍛えることを推奨しているものもあります。

やはり足の指の大切さは間違いないですね。

さらに言うと、足の指を鍛えるだけで短距離走のタイムが早くなり、ジャンプ力も上がったという研究もあります。

足部内在屈筋筋力トレーニングによる運動パフォーマンスの効果について | CiNii Research
【目的】 我々は、第45回から47回日本理学療法学術大会において、足部内在屈筋を中心とした足趾把持筋力値の測定方法の確立、トレーニング方法の確立、トレーニングによる筋力値向上効果、アーチ形成効果を報告している。本研究の目的は、確立したトレーニング実施前後の運動パフォーマンスの効果について検証することである。【方法】 身...

次に、立った状態で使えるようにと、体重を支えるだけの指の筋力を鍛えるという意味で自重を使って支えるトレーニングを行いましょう。

足の指踏ん張り

通称(勝手に私がつけた名前ですが ^▽^;)、足の指(足趾)踏ん張りです。

立った状態で前に体重をかけ、体が前に倒れないように足の指で踏ん張るというものです。

5秒間踏ん張って、戻すというのを通常10回2~3セット行います。

やってみればわかりますが、足の指で支えている感覚がとてもわかりやすいと思います。

骨盤を水平に保つためのトレーニング

次に骨盤を水平に保つトレーニングとして、2つのアプローチがあります。

まず一つ目ですが、骨盤を横の下から支える中殿筋という筋肉を鍛えます。

特に骨盤水平に関与するのは中殿筋
中殿筋を横から見た図

この中殿筋がちゃんと働くことで骨盤を水平に保つことができます。

これを単純に鍛えるトレーニングは横向きに寝て天井に向かって上の脚を上げるというものです。

横向きに寝て天井に向かって上の脚を上げる

これは純粋に片脚を横に上げて中殿筋を鍛えるものです。

そして、最終的には立って体重をかけた状態で重力下でのトレーニングにつなげていきます。

最終的に体重をかけた状態で骨盤を水平に保つところを目指す

正直、この中殿筋を中心としたトレーニングはいくつかあるので、それはまた別の機会にまとめたいと思います。

まとめ

ということで、今回は安定した片脚立ちを獲得するためにだいじなことについてまとめました。

最後の中殿筋のトレーニングはもっと詳しく紹介したいので、また改めてご紹介します。

結局は、サッカーにおいて片脚で支える動作をいかに安定して行えるかということがパフォーマンスに影響するということと、安定した片脚立ちには足の裏や指のセンサーを活性化させることと骨盤を水平に保つために中殿筋を効かせることが大事だということです。

最終的には立った状態で動きながら、骨盤を水平にコントロールできるように体重をかけた状態でトレーニングしていきますが、それはまた改めてご紹介したいと思います。

ありがとうございました(_ _)

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